お引越し

この病院に来て今年で7年になる。妻が倒れて最初の転院先を探すことができたのは、奇跡にちかい出会いからだったが、本当にあのころの病院探しは、生まれてはじめて絶望感というものを味わった。奥沢病院の松村院長と出会い、患者サイドにたった徹底的なサポートを得て、そこからは、転院は仕方のない儀式として、受け入れ、4回の転院を経て今の病院にたどりついた。

その病院の中で、3階から2階へと病室が変わっただけなのですが、やはり環境はちょっとしたことで変わるものです。

移った先の部屋は、北側の部屋の窓側のベッドでした。北側と聞いていたので、あまり気にしていなかったのですが、窓側は思いの外、熱がたまっている。これは困った。まさにこれから夏本番である。窓側がこんなに気温が高いとは予想外だった。

妻は脳幹出血により遷延性意識障害となったわけですが、脳幹は、呼吸と体温調節の機能を司るので、この体温調節機能がとても苦手です。このポジションに来て10分後には、体温が0.5度上がった。このまま、上がっちゃうんだろうなと思い、アイスノン。ベッドを少しても、窓から離させてもらい、隣の方のほうへとポジショニングした。この50cmで、温度がかなり違う。これから、この夏は新たな試練だなと思っていた。

以前、3階にいらした頼れる看護師さんが、現在2階で勤務している。この方と相談していたら、あっというまに院長先生と話をしてくださり、脳幹出血患者で体温調整が苦手であるという、理由が明確だったからか、あっというまに別の部屋の廊下側に移してくださった。

ただでさえ、ここのところ、毎日、熱発している。さらにこの窓側からの熱が加わると思うと、これはまいったと思っていた。いやぁ、心の底からほっとした。

2階は3階より少し湿度が高く感じる。。。。まったく、常に人というのは、何かと何かを比べる動物だ。温度の問題がクリアしたとおもったら、もう湿度のことをおもっている。あーいえばこういう。常にもっと楽に、心地よくと、求めるのは自然ではあるが、心の中のもう一人が、少しくらいがまんせいと叱咤する。

ぼくは、ハラハラ、ドキドキ、右往左往、いつまでたっても、ただの小僧だな。
妻はいつだって冷静に今を感じながら、そのまま身を委ねている。まるで維摩のようだ。


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