月別アーカイブ: 2017年2月

8年目の握力

今日、妻の左手に「握力」と呼んでいい力で手を握り返してくるとこうことを3度も体験した。また左腕全体で、力をかけてくることも数度あった。この2月で、倒れて7年が過ぎ、8年目にはいったわけだけど、こんなに時間がたって、回復してくることがあるんだな。

スイッチをためしたのは、6年前のことだ。気持ちだけが早り、まったくまだ無理な時期に、スイッチセットをレンタルしたりしていた。それから、難しいだろうから、その時期がきたら、またトライしようとおもっているうちに、もう7年が過ぎた。

左手の握力が、意思と連動して、継続的に利用できるようになったら、ついにスイッチが使える日がやってくる。ここのところ、端座位をとっているときに、目が開いているときによくぼくをにらんでいる。なんか言いたいことがあるようだ。

たまに、口をもにょもにょと動かすこともある。しかし、どこの部位も、意識的に上手にはうごかせない。そのとき、たまたま、神経がつながって動かせるところを動かすものだから、それは、手だったり、まばたきだったり、口だったりする。

どこでもいいんだけど、コントロールしながら、筋肉を動かせる場所さえあれば、そこからコミュニケーションにいける。しかし、今日くらい握力が出てきたということは、もしかしたら、指筆談に、解りやすさをもたらしてくれるかもしれない。

相変わらず、指筆談はできないけど、またトライしてみよう。
そして、エジソンの名言を信じよう。

私は失敗したことがない。
ただ、10,000通りの
「うまくいかない方法」を
見つけただけだ。

2月の夏空

風も暖かい2月。空には夏の雲が浮かんでいる。こんな小春日和という言葉も似合わぬ、小夏つむじ風みたいな陽気だ。この時期、低体温が不安だったが、今年はあまり低体温には悩まされていない。風に吹かれながら、目を閉じ気持ちよさそうに、キャンプ気分だ。

久しぶりに、アイスコーヒーを3滴、3滴、2滴、と3回も飲んだ。ストローを口にもっていくと、3回とも自分から口をあけた。イヤな時には口を結び、首をふるから、今日は味わってみたいという気分だったのだろう。

「いいね。こうやって、味わえるということは、生きて行く上で、ものすごい楽しみだよね。こうやって、キャンプにも行きたいなぁ。今のままじゃ、ワインも飲めない。ホルモン焼きまでは難しいとしても、ワインくらい飲めるようにしたいよねー」
<ギロリ (・・・バーカ、そんな簡単な話じゃないのよ、と強い目)>
というようなやり取りをしながら、お外にしばらくいた。しかし、風が強くなってきたので、寒くはないけど、目に埃がはいるといやだから、退散した。
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TIME

あまりに普通の話でいやなんだけど、最近、つくづく年齢を感じる。まったく、この年にならないと、わからないことがある。小説だって、作家の年齢以上の人物のことを書くときには、なかなか難しいことがあるはずだ。急に、ある大御所歌手のぼやきを思い出した。若手マネージャーがついたときのあるイベントに、ぼくが同行した食事のときに 「西嶋にはわかるだろ? 年を取るとな、きついんだよ。若いやつらにはわからんのだ。スケジュールの入れ方に手加減がない。体のきつさが、こいつらにはわからん」・・・とぼやいていたことを思い出した。もう7〜8年前の話だ。ぼくもその年齢に近づいた。 続きを読む

シンプルライフ

妻は映画好きです。ドーンとかバーンとかいうのは好きじゃなくて、日本映画のしっとりしたのが好きみたいです。先日、テレビで「ツナグ」をやっていたので録画し、もってきました。

テレビ放送ではOAタイムの調整のため、すでにカットされている部分もあるかと思いますが、それにCMを被せながらチャンネルを変えさせないようにしてある部分などもカットすると、90分くらいになり、妻に見せるには丁度いい時間になります。処置の時間の合間に、マッサージ、端座位、そしてテレビタイムとなるので、これ以上長いと中断して、また続きを見るとかしないといけませんが、90分くらいだと、タイムスケジュールを計画的に調整すれば、通して見ることができます。

映画とかは、必ず一度自分で見てから妻に向いてそうなものを見せます。体が動かせないので、受け身にしかできない環境では、嫌なものも拒否することが出来ません。なので、残虐なシーンや、怖いものは、排除しています。しかし、感情が動かされるものでないと、興味が湧きません。それは、映画も音楽も同じだろうとおもいます。なので、感情のベクトルがフィットしていると思われるもの、また、感情が動かされても「いい刺激」につながるものと判断できるもののみを、見せるように心がけています。そんなわけで、あまりテレビを見ないぼくも、妻のおかげでテレビを見ることがあります。

先日「ツナグ」を見ました。 続きを読む

Anniversary

昨日は、31年の結婚記念日だった。
1日遅れのプレゼントを渡しに病院に来た。

最近、アモーレなお二人と知り合い、その旦那さんの正面から意志を伝える姿をみて、いい夫婦だなと心から思った。妻が倒れてここ7年間は、一生懸命にやってきたと思うけど、結婚してから倒れるまでの24年間はいったいどうだったんだろうな。あの旦那さんみたいに、正面から妻と向き合うようなことがあっただろうか?・・・全然やっていないな。

そんなアモーレな二人に触発され、1日遅れのプレゼントは、バラでコーディネートしてみた。
バラ一輪と、ローズのボディミルク。

手足をマッサージして、端座位して、そして今はファミリーヒストリーをみている。
ゆったりとした、ささやかな記念日でした。