月別アーカイブ: 2016年4月

「情熱」について

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今日は、病院に来る前に、ある彫刻作家Gさんの作品を見に都内の美術館に行ってきた。彼は2年前に脳出血で倒れ、25回に及ぶ手術を生き抜き、回復への道をご夫婦二人三脚で進み続けている。今回出展され、奥様のまゆみさんが美術館にいらっしゃるというので会いにいきました。

ぼくは、まゆみさんにとても感謝していて、お礼をいいたかったのです。そうしたら、あってすぐに、まゆみさんからお礼を言われました。人の繋がりとは面白いものです。 続きを読む

光、音、空気

最近の妻は、いい顔をしている。しかし、集中は長くは続かない。ぼくとの挨拶やアイコンタクトも必要最小限のやりとりだ。返事を表現するにも、集中力もいるし、かなり疲れるようだから、新しい刺激がないと、あきちゃうのだろう。そうすると、目を閉じる。しかし、病院の中に、そう簡単に新しい刺激は生まれない。しかし一歩外にでれば、空気の温度の変化を感じることができるし、鳥のさえずりや、風、光、そして今は、緑と花だ。

昨日は、さらに一歩外に踏み出して、車でお出かけした。行き先は中野サンプラザだ。日本屈指のライブバンド、スターダストレビューのコンサートへお出かけした。 続きを読む

光陰矢の如し

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光陰・・・歳月、月日、時間を太陽と月であらわしたのかな?表現としての着眼点がかっこいい。まったく日々はすごいスピードで過ぎていく。そもそも1日が24時間というけど、地球の直径が12,742kmというから、円周率を掛けてみると約4万キロだ。それを24時間で割ってみると、時速1666kmでぼくらはカッ飛んでいる。1秒で463mほどということになる。そして、地球の公転速度となると、秒速29.78kmだそうだ。太陽系が銀河系を公転する速度は秒速220km。そして銀河系が・・・・うーむ。何もしていないのに、目が回ってくる。

通常数字はリアリティを与え、正確さ、理論性を伝えてくれるけど、こうなるとまるで逆で、意味がわからない。それより言葉のイメージで「光陰」と表現し、そこからイメージして、矢のように目に見えないスピードで過ぎていくといってくれたほうが、いい感じだ。 続きを読む

花と根っこ

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今日はちょっと蒸し暑い。季節は日々変化していっているんだな。熊本は随分暑くなっているだろう。ぼくは東京で生まれたのだけど、両親はもともと熊本出身で、親戚も大勢熊本にいる。親戚と連絡をとっているけど、かなりの揺れが続いていて、不安だろうと思う。日本列島は、本当にいつ何があってもおかしくない地震大国だ。自然の力に、人間はまったく太刀打ちできないし、ぼくらはそろそろ自然の一部として生きて行くバランス感覚が必要なのだろうと思う。

妻を車椅子にのせて、いつもの公園で30分ほどゆっくりとした。少し湿った風が気持ちよかった。草木はこの時期からゴールデンウィークへむかって、鮮やかに輝くような緑がエネルギーを発散しはじめる。これも自然の流れで、毎年やってくる命の循環だ。

外で車椅子にのっているときに、半年前までこの病院で働いていた看護師さんが私服でやってきた。「西嶋さーん、元気ですか?」と妻に声をかけてくれた。今は、実家へもどっているそうだけど、ひさしぶりに、みなの顔をみに病院に立ち寄ったのだという。ぼくは、この半年の変化や、妻が首をこれだけ動かせて、リアクションがあることを伝えた。 続きを読む

夢中

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夢中って、いろいろな状態があるけど、集中状態であることです。例えば、久しぶりに専門学校の講義がスタートしましたが、講義中に別のことを考えていることはありません。夢中で頑張っております。そんな「夢中」について、考えてみますと、妻が倒れたときは、いつも妻の命について考えていました。ただ、この場合、夢中ではあるけど、回答が出ない、グルグルと同じところを回っている状態です。だから、今の夢中とはちょっとちがう。

仕事をしていても、気がつくと、倒れた妻のことを、生き残っても大変なことが待ち受けていることなど、いつも回答のないことについて頭の中はぐるんぐるんと渦巻いていた。目の前の仕事への集中状態がなかなか続かなかった。それでも、レコーディングの仕事はもともと好きなようで、スタジオの中では集中して、妻のことを忘れている時間があった。しかし、また、それはそれで、なんだか妻のことを忘れているということで、へんな罪悪感が生まれたりと、まったくもって、不健全な状態だったと思う。 続きを読む

友だち

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今日、病院についたら、同じタイミングで妻の親友のまやちんが、夫婦で来てくれた。病院の受付であったので、一緒に病室へと向かった。ぼくが先に入って「おーい、今日は誰かさんが来ているぞ〜」と声をかけたら、目をくるくると回して、人を探し始めた。ここで意地悪する必要もないので、ベッドの背をスイッと上げて、まやちん夫婦と対面となった。

友だちっていいもんだなって、思いながら、友という意味を考えながら、二人のやりとりをぼんやり聞いていた。
まやちんは、なんだか名前をもう忘れちゃったけど、小さなぬいぐるみみたいなのをもってきて、胃瘻や、点滴などをつるす器具にぶら下げた。
名前を言っていたけど、忘れちゃった。 続きを読む