最高の体調ではないようだが、やはり昼間のほうが調子がいいようだ。車椅子にのって散歩にいくか確認したら、しっかりと、ギュッと瞬きで yes をした。
今年、最後のお散歩。いつもの公園は、ついにはげちょびんになった。最後の赤を誇っていた満天星も、はげちょびんだ。しかし、葉っぱを散らしながらも、実はコブシも桜も満天星も、しっかりと春の準備をしている。虎視眈々と、木枯らしに吹かれても、その先にある春をイメージして蕾を育てている。
お天気がよかったから、30分ほど外で鳥のさえずりを聞き、つぼみを確認して、デイルームにもどってきた。誰もいないデイルームで、年末の特番をみることにした。ヒロシが出ている。肩の力がぬけていて、その自然さが面白さを倍増させている。どんな世界でも、時間は成長につながるものなんだな。妻も面白いと思っているはずだが、いつもの鉄仮面のような真剣な顔でお笑いをみているところが面白い。
今日は、なぜか誰もデイルームにこない。病院はスタッフ数もちょっと足りなくなる時期だろう。そんなことも関係あるのかな?おかげで、広いデイルームがぼくら専用のテレビルームとなった。贅沢な環境だ。
テレビつまらないなーって言いながら、こんな風に過ごしたことずいぶんなかったな。妻はしっかりと目をひらいてテレビをみている。面白いなら、もうすこし笑えるといいんだけどな。こうやってライブで「今」を感じることができるところがいい。きっとこの感じが年末っぽいんじゃないかな。しばらくここで大晦日を堪能してもらおう。来年の年末には、笑えるようになっているといいな。来年も、いやいや、また明日から端座位がんばろっと。