月別アーカイブ: 2014年7月

奇跡は奇跡じゃない。

それは突然やってきた。ついに、妻はある一線を超えた。まさか、こんな勢いで、こんな力が出るなんて。ビックリ!あるんだなー、こういうことって。信じられないようなことって、あるんだな。奇跡は奇跡じゃないって、去年の3月にかっこちゃんの講演会で聞いたフレーズを思い出した。あれ、嘘とは思っていなかったけど、本当だったんだな(笑)

今日は、早朝に家を出て、丸の内朝大学〜都内打ち合わせを終え、病院へついたのは3時半くらいだった。ぼーっと寝ている感じの妻の顔をいつものように歯磨きティシュで拭きながら、何気なく左手をとった。

クイッ・・・・あれ?、なんか今、クイッてした?・・・ほら、あるでしょ?釣りをしていて浮きがピクンとしたときの感じ、手にちょっとクィッてくるやつ。アレを感じた次の瞬間だった。

うわぁ〜〜〜、、、グググググググイーングイーン、アー!握力!こりゃぁ、すごい握力だー、うわー、握っているぞ、ぞ、ぞ、ゾゾー!!!!!!背筋もゾゾゾー!なんじゃこりゃぁー!! 続きを読む

夢は大きく〜スンドゥブ、牛すじ&マッコリ〜

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この猛暑の中、妻の親友のまやちんが来てくれた。彼女は八王子の病院で、ケアワーカーをやっている。ハードな毎日の中、たまの休みなのに、その上、この猛暑の中を妻に会いにきてくれる。本当にうれしい。ありがたいと思うのと同時に、妻はとてもいい奴だったんだなぁと思う。

妻は、そんなに多くの友達がいたわけではない。数人のとても仲のいい人が数人いた。その人たちも、年に1〜2度、病院を訪れてくれる。年をとればとるほど、動くのが億劫になるものだけど、本当に良く来てくれるものだと感謝をする。去年は、九州から、中学時代の友達ふたりが来てくれたっけな。あれからもう1年が経つ。あの日は、たまたま高熱で、目があかなかった。せっかく九州から来てくれたのに、いい所を見せられなかったのがとても残念だった。友達たちが帰った翌日、妻はスッキリといい顔をしていた。本人が一番くやしかっただろう。しかし、彼女たちも、また来てくれるさ。

妻の友人が来院してくれるたびに、こいつはいい奴だったんだなぁとつくづく思う。そんなことを、今更ながらに感じている僕は、妻の良さを理解していなかったのかもしれない。結婚は他人同士がするのだから、知らない事だらけでもあたりまえだろう。息子たちと妻は最初から家族だったわけで、ミステリー好きなことも知っていたが、ぼくは知らなかった。知らないことばかりだ。もう結婚してから28年半たつのにだ、、まったく何をやってきたのやらと情けないものだと感じる。 続きを読む

たどりついたらいつも雨降り

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有無も言わせず端座位へ突入した。ここのところ少し気にかかることがある。以前から、妻の端座位は100点満点だと毎回のように自慢していたが、どうもそれがここ数日は80点なのだ。昨日もそう思った。一昨日もそう思った。

何がちがうかというと、体幹の安定感だ。今まで揺るぎない安定感があった。白鵬の蹲居くらいの、かっこよさと安定感がウリだったのだが、どうもここのところイマイチのフォームだ。スキージャンプなら飛型点がどうも伸びないといったところだ。なんでだろう。

色々な時期があるのかな。今日は端座位をとりながら、ずっと目は閉じたままだった。微熱だけどやはりちと身体の調子がわるいのか。どうも首の力も今日は弱いし、体幹がちょっとやわな感じだ。もっと背中がのびていたように思うのだけど、猫背が強くなっている。それでも30分近く端座位をとり、それからベッドにもどってから篤姫タイムとした。

篤姫、今日は10〜11話を見ようとおもったのだが、ほとんど目が閉じっぱなしだ。テレビをつけっぱなしで寝ちゃうのが得意だったので、この感じでウトウトするのも気持ちいいのかもしれないと思って、10話、11話と聴いてもらった(笑)

終わったところで、目をあけた。どうする?まだ見る?・・・・・なんだか、はっきりしない。この状態だと、yes,noはわからない。じゃぁ、今日は帰ろうかなとDVDをしまって、後片付けをしたら、すでにバッチリ眠っている。今日は、寝顔を見に来たようなものだ。

さー帰ろうと思ったら、すごい土砂降りの雨。すごすぎて、病院の玄関の正面に駐車した、この4mが歩けない。濡れるのもいいけど、ちょっとこれはすごすぎる。

そんなわけで、ロビーでもう少し小雨になるのをまっています。
お腹がすいたな。

ひとりごと

今日はなんと午前中4度台の低体温だった。びっくり。しかし、午前の作業療法リハビリはちゃんと車椅子でしっかりとマッサージしてもらった。担当の方と「最近、手の握力が少し出て来たんですよ。この病気は、大変な障害がありますが、みなさんのおかげで、ゆっくりだけど、確実に良くなっています。以前は、力といっても、一発屋さんで、一日に一回力をいれたら、それで終わりというような感じでしたが、今は、継続的に何度も、手に力を入れることが出来るんです。ほら・・・」などと、自慢話をしながらすごした。

それから、宮ぷーの話しをして、退院して暮らし始めちゃったんですよ。すごすぎるでしょ?「えーっ!本当ですか?」「はい、本当です。でも、僕はありゃぁやり過ぎだと思います(笑)だって、誰が聞いても、凄すぎるでしょ?」「凄いですねー」

このリハビリの方は、とても優しくて、僕らからいえば、娘みたいなものだけど、妻ととても気があっていて、心から身を委ねているのがわかる。信頼関係が確実に成立していて、そこから安心感が無意識に伝わってくる。やはりここでも「気」が関係しているのだなと思ったりした。 続きを読む

心構え

一昨年、生まれてはじめて肺炎になった。動けない、歩けない、気力が出ない日々を経験し、はじめてこのまま逝っちゃうかもなと思った。身体の苦しさだけで、精神的な苦痛はなかったが、母や妻を残していくのはいかんなと強く思った。この時、自分の身の丈にあった仕事量にしながら生きていこうと決めた。優先順位をはっきりさせなくてはならない。母のことも心配、妻の病院へも生きたい、仕事もハードにこなすなど、スーパーマンじゃあるまいし、出来るわけがない。以前から、いつかタイミングが来たときに、妻に寄り添い生きたいと考えていた。「今がその時だ」と思い、えいやっと仕事を辞めた。

病気が背中を押してくれて、経済にしがみつき健康を失ったという本末転倒な人生にピリオドを打てた。もちろん、まだまだこれからが大変なのだが、無理のある生き方を捨て、ちがうルートへと迂回したとでもいうか、下山道を上っていたのを、登山道へと、普通の人々が歩くだろう道へとルートを変更したら、スッと身体が楽になり、歩きやすくなったというような感じだ。 続きを読む

姫様のDVD

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ひと月早い妻への誕生日プレゼントが到着した。大河ドラマ「篤姫」全50話、これは見応えがある!2008年に放送されていたこのシリーズをよく妻は見ていた。ぼくの父が他界したのが、2007年の1月だったから、ちょうど実家に帰ってきて1年経ったころだった。

僕は高校1年の秋から、家のそばにある、江戸勢という寿司屋で出前のアルバイトをしていた。ここで時給500円のアルバイトを1年ほどして、34万でギブソンの黒のレスポールカスタムを購入した。目的を果たして、アルバイトを辞めるわけだけど、僕の後任の出前持ちが、この主役の宮﨑あおいの父親だったそうだ。僕の一つ下の宮﨑くんとは、会ったことはないが、たったこれだけの事で、なんだか身近に感じるものだ。スポーツも芸能も、自分の住む国、都道府県、町、ご近所出身者は、応援の対象となる。大した意味はないはずなのに、そんなものなのかな。 続きを読む

イナバウアーとバラエティ

毎日、毎日、本当に体調は様々なのだろうな。そして、一日という単位ではなく、もっと細かく、体温の変化があり、調子がよくなったり、悪くなったりする。調子がイマイチな顔をしていた。細かく文章化できないのだけど、あぁ、ちょっとイマイチさんだなと感じる。・・・ということは、顔の筋肉がそれを表現しているのだろうか?午前中は熱があってアイスノンをしながら、お昼の食事をとっていた。イマイチさんながら、DVD見る?と聞いてみると、<パチリ>と瞬きで返事をするので、今日は「吉原裏同心」を見た。最初はよくみていたけど、どうも30分を超したあたりで、目をとじた。ちょうど、お腹もいっぱいになって、まったりするタイミングだ。

いったんDVDをしまって、マッサージをして、15分のお昼寝とした。それ以上眠りに入ると、もどってくるのが大変だ。「ねーねー、どうするの?車椅子のる?」<パチリ、パチリ>「本当?もう一度やってみて」<パチリ> 体温を計ってみると、36.7、大丈夫そうだ。それから10分様子をみて、もう一度体温を計ってみると,36.3だ。ふーん、これはもう大丈夫だなと、久しぶりに外に出た。風はつよかったが、曇りで気温はさほどでもない。

最近、ぼくたちの間で流行っているのだけど、・・・というか、なんでか僕がやりはじめてしまったのだけど、端座位のときに背中をマッサージするののだが、背中の筋肉のちょっと下、腰のちょっと上、肝臓の裏側あたりに両手をまわして、ゆっくりと下から上へと少し手のひらをスライドすると、自然とイナバウアーになる。これ、気持ちいいかも。ベッドにねたまま4年以上、背中をそらせることはそうないだろう。それを座って、ゆっくりと、気をつけながらイナバウアー。 続きを読む

ミステリー好きな妻

そっか。結婚29年目にして、妻がバラエティ以外のドラマも好きだという事を知った。あまり意味を考えないで、ハハハと笑っているだけだと思っていたら、こういうミステリーものも好きだったとは意外だ。先日、お優さんが来てくれたことで、このことは発見されたわけだけど、どれだけ好きなのかな?と思って、テレビ東京の水曜ミステリーというのを録画しておいたら、凄い集中力で見ていた。そうだよな、ちょっと気を抜くと、ドラマ全体の意味がわからなくなるはずだ。DVDだからといって、巻き戻して、そこから見たいとか、、、言えない。さすがに、女同士での会話で、ミステリードラマを見たいと言っただけある。気合いを入れてみないと、お優さんにだって失礼である。。。ってこともないだろうが、本当に好きなようだ(笑)

今日は、フジテレビの浅野温子が主演の氷の女〜氷室なんちゃら〜というのを持って来た。昼間だと処置のタイミングやら色々あるから、今日は夕方の処置の時間の少し前に来て、オムツを換えてから、端座位をして、それから夕食をたべながら、氷室なんちゃらという計画だ。

端座位をしながら、「お前がさ、ミステリー好きなんて、初耳だぜ。知らなかったよ。何故、今まで内緒にしていたんだい?」なんて、聞いてみた。聞いてみたものの、妻に言葉は返せないのだから、優しい振りした一人芝居と同じだな。しかし、ぼくには聞こえている<あなた、そんなことちっとも興味なかったでしょ?>・・・はい、作用でございます。まったく興味ありませんでした。君が興味があるならば、勝手に見ておいてくれればいいだけだったもんで、、、。ところで、妻の声はどんな声だったか?思い出せない。 続きを読む

Mysterious World

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妻はミステリーが好きらしい。先日、息子たちに妻の好きなジャンルを聞いてみたら、息子たちがDVDをレンタルするときに、よく妻は「なんかミステリーもの借りて来て。」と言っていたそうだ。へー、そういう人だったんだなぁ。結婚29年目にして知った新事実だ。そもそも言葉が話せないのは、ミステリアスだ。タレントの売り出しのときに、おしゃべりがヘタな歌手などは、昔はしゃべらないようにして、ミステリアスを演出したりしていたが、もうそんな年齢でもない。しかし、しゃべれないことは事実だから、本物だ。・・・というより、仕事をしていたときの僕は、家庭の事、妻のことをまったく考えていなかったということが、今、よくわかる。子供たちのほうが、妻についてのことは良く知っているようだ。僕が勝負できるのは、やつらが生まれてくる前までの話しなんだな。まったく、ひどい話しだ。

いつものデイルームで、上空の強い風にサーっと流れるような絵を描いている雲と、木々の枝葉のゆれを見ながら、窓越しのために、無音なのが面白い。聞こえる音はどこかの個室から聞こえる、テレビの音声と、看護師さんたちが忙しく動き回っている音だ。妻は、となりで、水曜ミステリーを見ている。この前、テレビ欄に「ミステリー」っていうタイトルがあったから、録画してみた。はたして、こういうのが好きなのだろうか?よくわからないけど、今はとなりで見ている。顔をのぞいてみると、けっこう面白そうに見ている。どうも、これは当たりらしい。 続きを読む

螺旋

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母と恒例のお墓参り。お寺の片隅にデオキシリボ核酸のような螺旋に咲く花をみつけた。母は「これ、ねじり花っていうんだよ。家の庭にもあったのに、最近はいなくなっちゃった。」とぼやいていた(笑)女性はいつまでたっても、こういう可愛らしいお花が好きなんだろうな。

妻はここ3日間ととても調子がいい。何をもって調子いいというのか?はうまく言えないけど、、、しかし、なんといっても、お優さんが引き出してくれたダブルウィンクのおかげで、意思表示が以前よりやりやすくなった。

やりやすくなった分、ノンリアクションだと、どこかいやな所があるのかな?あれ?どうなんだろう?とわからないことも、また増えた(笑)このねじり花のようなもので、人生はちょっと螺旋構造をしているようだ。ようするに、すべていい事ばかりでないし、すべて悪いことだけでもない。その簡単な例を目の前につきつけられた感じだ。

病院の軒下で、ミストをあびながらしばらく風にふかれてから、いつものデイルームへと移動して、映画を見ていたけど、なんだかつまらないようで、目を閉じてしまった。好き嫌いのはっきりした人だな。いやなら、いらない・・・とか、声を出してみてほしいものだ。まぁ、それもそのうち出来るかもしれないし、ゆっくり行くしかない。