頭寒足熱空冷法(FRIDAY IN THE PARK)

さて、今日は昨日のようにスムーズに <う> を披露してくれるだろうか?だいたい、人生というのは期待どうりにはいかないもので、そんなことは何度も経験してきているから、今日はまた違う状態になっているかもなと思いながら、病院へ向かった。こんなことを、考えてみても本当は意味はない。そんなことは知ってるけど、さてさて、どっちだろう?

妻の顔をみて、あー、やっぱり、今日は調子わるいのね。・・・と感じた。目はあいている、でもどこかイマイチちゃんなのだ。このイマイチがわかるようになったのが、一つの変化であることは理解しています。以前は、いつだって、調子の悪そうな顔で固定されていたんだからね。妻の顔の筋肉は、無意識に変化することが出来るようになったということだ。

「来たよ。今日はちょっとイマイチちゃんの感じだね」<パチリ>・・・それでも、タイミングよくまばたきで返事をしてくれた。すごいなぁ。この意識的に返事をすることは、とてもエネルギーがいって、とても大変な作業であることは、柴田先生がいらしたときに通訳してくれた。きっと、口を動かすよりまばたきのほうが楽なのだろう。

きっと、この顔は熱があると思って、体温を計ると7.3℃。妻の発熱としては、大したことはない。しかし、こうやって、1日で大きく体温が変化するのは、とても大変だろうと思う。アイスノンで冷やすか?外に連れ出して、空冷で体温を下げるか?妻に選択してもらうことにした。

「どうしようか?ベッドでテレビみながら、アイスノンで冷やしながらゆっくりというのと、車椅子で外で体を冷やすのもいいよ。天気もいいし、木陰と太陽をうまく利用しながら、やるのも楽しいと思うよ。どうする?」<・・・・>

そりゃそうだ。どうする?って質問には答えられない(笑)忘れていた。「えーっと、じゃぁね、車椅子で外行きますか?」<パチリ>「Yeh! じゃぁ、それでいこう。」・・・ということで、車椅子空冷作戦で、体温を下げにお外に出ることにした。

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こんな風に、腰から下は、おひさまに照らしてもらい、頭は木陰と冷たい風に冷やしてもらう作戦を実行した。お外で30分、3~5分刻みで、場所を移動していく。太陽を意識してみると、すごいスピードで地球は動いている。日向の場所、影、がどんどん動いていく。ただ、このポジションを探しながらいるだけで、あっという間に30分が過ぎていった。こんなことも、楽しい。マニアックな楽しみがまた一つ増えた(笑)

スピードっていったいなんだろう?基準をどこにおけばいいのだろう?地球の自転で考えれば、赤道が一番すごいスピードになる。しかし、地球は自転しながら、太陽の周りを回っている。しかし、その太陽系は、銀河系の中にあって・・・・では、スピードってどういうことになるわけ?

少なくとも、おひさまと、影と風と、宇宙のスピードのことを考えながら、妻とすごす公園の30分は、あっという間に過ぎていった。

「ねー、ねー、もうそろそろ、中に入ったほうがいいんじゃないの?」
<う>・・・っと軽く返事をした。あー、熱が下がったんだな。
「もう一回やってよ。それ、俺好きなんだよ。病院の中に戻ろうか?」
<うーぅ> (訳)そんなに好きならやったげる。ほら、うーーっっ、サービスオプションで首のアクション付きだよ、どう?
・・・・無言・・・・(訳)やっぱり、これ出来るようになってんだな。すごい。

体温は、37.3→36.6℃となっていた。やっぱり、体温と調子は連動するんだな。
そんなわけで、<う>の成功率は、今までは5%だったのが、昨日から一気に30%程度に飛躍的にレベルアップした。

人間って、すごいな。こうなってくると、毎日行くのが、どんどん楽しくなる。倒れたばかりのときは、行かないといけない・・・という気持ちで、なんというか人生の任務というか、義務感みたいな気持ちもふくめて病院へ行っていたけど、今は、まったくデートみたいな感じだ。

でも、明日、明後日はちょっと別の用事があって行けないんだよな。でも、こんなバランスでいいんだろうな。きっと僕の居ない隙に、また新しい技を磨いておいてくれるはずだ。そしてまた、いつか、技を披露してくれる日がくるのさ。


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